因業日記

　今日のドライオーガズムは早かった。

　ユーフォー挿入前に前立腺付近をマッサージするのだが、そのとき
からイイカンジの弱い快感があり、「お、今日は早くイケそうだぞ」と
思っていたが、実際にとても早かった。

　今日は黒のハイネック、下はチェックのミニスカと黒のオーバーニー
といういでたちで挑戦。

　いつも通りの準備をして、ベッドに仰向けになったらもう即ユーフォー
のアタマが「イイトコロ」に当たっている感じがする。

　普段だとこの「イイトコロ」が降りてくる？準備ができる？まで
最短でも15分はかかるのだが、今日はあっというまにできあがって
いた。

　やはり前日きっちり禁酒したのがいいのか、体調のせいか。

　5分くらいで最初の弱いドライ波がくる。それが高まって1回目の軽イキ。

　仰向けで膝を立てていたのだが、両足を伸ばすポーズに変更。

　この体位だともうちょっとマイルドな感じになる。あまりにも早い
ので少しスローダウン。

　最近Twitterでフォローしているとてもカワイイ女装子さんに変身して
オナニーしているという妄想をふくらませる。

　あの女装子さんはイクときどんな声が出ちゃうのかな。

　男の自分が女装して、女装子になる妄想をしながら前立腺オナニー・・・・・・。
もう頭の中は自分が男なのか女なのか、なんなのかよくわからなくな
ってくる。

　また、立膝に戻して、腰を動かす。今度は女の子になって男
性に挿入されている妄想。

　強いドライの波がくりかえしやって来て、1回目のヘビードライ。

　閉じた目の中で火花が見える。

　つづけざまに何度も声を出しながらイッてしまう。

　こんなに早くこんなに荒いオーガズムが来るのは久しぶりだ。

　1時間くらいでもうドロドロになってしまった。どれだけ脳の中
に快楽物質が出たんだろう。

　意を決した私はH洋品店のオバチャンに「ブルマーを下さい」と告げた。

　愛想のいいオバチャンはほほえんだ。それは一瞬の表情の変化だったが、
それを見た瞬間、私は「売ってもらえる！」と確信した。

「はいはい、M中のブルマーね。サイズはMね？」

「はいっ」

　オバチャンは店の奥に入り、体操服を保管してある棚からブルマー
を探してくれている。

「1枚でいいの？」
　
　その質問は想定していなかった。買えるかどうかしか気にしていな
かったのだ。

（しまった。本当なら買えるだけ何枚でもほしい。だけどお金が足り
るかどうかもわからない・・・。今日のところは1枚で・・・）

「はいっ。1枚でいいです」

　私は準備にぬかりがあったことを後悔しながらも、「R子さんとお揃
いのブルマーが手に入る」という喜びでもうジッとしていられないよう
な気分になった。

　オバチャンはハガキほどの大きさにたたまれて、メーカーのロゴ入りの
透明な袋に入ったモノを持ってレジに戻ってきた。
　
　（これが新品のブルマー。意外に小さい・・・）

　「はい。これね。Mサイズ」

　オバチャンは私に袋に貼られたサイズの表示シールを確認させ
てくれる。

　「はい」

　「はい。これね。M中のブルマー。Mサイズ」

　オバチャンはレジ横にブルマーを置いて、私に確認させてくれる。

　「1150円ね」

　私はブルマーが意外に安いことに驚いた。そして今日準備した金額なら、
まだあと2枚ほど買えることを悔やんだ。

　でも、すでに1枚だけでいいと言ってしまっている・・・。

　私は代金を支払った。オバチャンはブルマーを紙袋に入れてわたしに手渡した。

　そしてそのとき私にこう言ってくれたのだ。

「サイズが合わなかったら、持ってきてね。交換するから」

　私はこの言葉を聞いて一瞬涙が出そうになった。それまでの緊張が途切れて
泣出しそうになったのだ。それにひどく嬉しかった。

　（いままでずっと欲しくて欲しくてたまらなくてあんなに悩んで苦しんだ。
でも悩むことなかったんだ。こんなに簡単にブルマーを売ってもらえた。
オバチャンは私のことをこれっぽっちも疑ってないし、それどころか客とし
て親切にしてくれる・・・。ありがとうオバチャン・・・）

　「はい・・・」

　私は小さな声で返事をすると、ペコッと頭を下げて
店から飛出した。
　

　本当に自分が好きなモノゴトについては他人には言いません。

　同好の士と話しても、本当に好きなものに関しては最後の
最後のところでスレちがってしまうのがわかっているから。

　そして、そのことが悲しいから。

　例えば・・・・・・私は馬券は買いませんが、競馬が好きです。

　でも、家人以外と競馬の話はしません。

　まず、まあだいたい「馬券を買わない」ということからしてわかっ
てもらえないんです。一般的な競馬ファンには「ギャンブルじゃない
競馬のなにが楽しいの？　」と言われてしまいます・・・・・・。

　でも、私は競馬が好きで、好きな馬もいますし、好きなジョッキー
もいる。レースのカケヒキを見るのが楽しい。強くなくても、個性派の
馬を追いかけてみたり・・・・・・

　・・・・・・結局、みんな「自分がイチバン」って思ってるんです
よね。だから、人に何か言われると「ウーんそれは違うんじゃないのか
なあ」と思ってしまう。

　「わかりあえる」ことはない。そこが悲しいし、メンドウくさいの
です。

　だからブルマー好きだったり、女装好きだったりすることを他人に
言ったことはありません。

　BBSなんかでブルマー好きどうしが「シャツ入れ」「シャツ出し」
「紺以外は認めない」とか自分の好きなことを言って、ケンカしてい
たりするのを見ると「なんだかな」という気がしてきます。

　他人にわかってもらえると思うのでしょうか？

　稀代の「足フェティシスト」大作家、谷崎潤一郎の短歌

　我といふ　人の心はたゝひとり　われより外に知る人はなし

　そのとおりだと思います。やっぱり自分しかわからないんでしょう。

　私の通っていた幼○園は、私立の名門（？）でして、制服がセーラー服に
ショートパンツ、そして白タイツでした！

　男の子もです。冬は紺セーラー、夏は白セーラーでした。

　現在の私が制服やタイツが好きなのも、このころの刷込みがあったからかも
しれません。

　もしかしたらオートガイネフィリアで女装好きなのもここに根っこが？

　タイツは冬場だけで、春～秋はソックスでしたね。

　冬になってタイツを手繰ってはく練習をしたのをおぼえています。

　黒タイツもあったなあ。

　セイラー服に、ああ、帽子もあった。帽子はなんていったらいいのかな、
水兵帽ではないです。丸ツバの山高帽に近い帽子でした。

　女子はスカートでしたね。男子はショーツ。寒くなるとそれにタイツ着用っ
てことだったんですね。

　いまでもタイツやストッキング、器用にはけるのはこのころの練習が効いて
いたのかも（笑）

　そしていまでもタイツ大好物ですね。女の子がはいているのを見るのも、
自分で着用するのも。

　思えば、我が幼○園の卒園男子はタイツ好きになっている人、多いかも
しれません（笑）

　いまさっき幼○園の公式ホームページ確認したら、まだ制服は変わって
いませんでした！

　写真が出ててカワイかったなー。男子セーラー。

　学校指定の体操服を扱う洋品店のオバチャンは優しいいい人だった。

　私は腹をくくることにした。

　他の人に頼んで買ってきてもらう、姉のおつかいで買いにきたと言い訳する、
等等いろいろと作戦を考えてみたが、そんな手段を講ずるよりも、何も言わず
ただ「ブルマーを下さい」とH洋品店のオバチャンに告げてみよう、と決心した。

　それで、断られたら次の作戦を考えればいい。

　ただあの愛想のいいオバチャンなら、そんなことにはならないんじゃないか。

　夏休みも半ばになった8月のお盆前のある日、私は意を決してH洋品店を
再び訪れた。

　よく晴れた暑い日だった。

　ブルマーのサイズをきちんと告げること、そして代金を不足のないよう多め
に用意すること。それだけは気をつけた。

　店の外から中をうかがうと、中年の女性客が、オバチャンと話をしているら
しかった。

　私は店の中からは死角になる場所に自転車を移動させ、女性客が出て行くの
待つことにした。

　どれくらい待っただろう。真夏の日差しが照りつけ、暑かったのをおぼえている。

　おそらく10分も待っていなかったと思うが、そんなときはやたらと時間が長く
感じられる。

　ようやく先客は店を後にした。

　「よし。行くぞ。落着け、俺。できるだけ自然にふるまうんだぞ」

　今となって女性用の下着でも店頭で買えるようになってしまった私だが、
そのときは生まれて初めて女性用の衣服を、しかもブルマーを買うのだ。

　緊張と不安で吐きそうな気分だった。

　ガッツを出して、店のトビラを開ける。本当はにこやかに「こんにちわー」
などと言いたいところだが、声が出ない。

　店に入るとオバチャンはレジの前に立っていて「はい、いらっしゃい」
と迎えてくれた。

　「自然な感じで明るく『ブルマー下さい』って言うんだ」

　しかし、なかなかそんな風にはいかない。

　やっと絞出したような調子で私は口を開いた。

「えーと、N中の女子のブルマーを下さい・・・。サイズはMサイズです・・・」

　声がかすれている。心臓が胸を突破りそうなほど鼓動が強い。

　しかし、初めて「N中のブルマー」という言葉を口にしたとき、得体の知れ
ない興奮が腹の底から湧上がってきた。
　
「そうだよ。いつもR子さんがはいているあのブルマーだよ」

　今日の前立腺オナニーは、体操服＆ブルマーでチャレンジ。

　体操服＆ブルマーだとシチュエーション妄想がなかなか思いつか
ないという難点あり。

　ドライオーガズムを獲得するときには、女性が「中イキしている」
という妄想をしているので、ブルマーで中イキとはどういう場面で起
こるのか、ちょっと難しいのです（笑）

　洗浄、マッサージ等の入念な準備をほどこし、アネロスユーフォーを挿入。
コットンのパンティーズで押さえ、ブルマーをはきます。

　今日はダービースターのナイロンにしました。

　準備段階のマッサージで今日は「前立腺が出来上がる」までに40分はかかるな、
と思いましたのでコーヒーを飲んでノンビリ待ちます。

　やっぱりブルマーをはいたまま中イキですから、女の子のオナニーですよね、
シチュエーションとしては・・・・・・。

　しかし、オナニーのときに体操服＆ブルマーになる女子がいるのでしょうか？

　ちょっと疑問・・・・・・。

　「彼氏に頼まれて、体操服＆ブルマーでブルマーずらしでディルドオナニー
を見せている女の子」という設定にしましょうか（笑、結構無理あり）

　女の子が彼氏の前で恥ずかしがりながら、指でクリを刺激し、張り型を少
しずつ出し入れする・・・・・・。

　そんな妄想をしながら、頭の中を女の子にしていきます。

　今日はヒザを伸ばし気味にした方がイイところにヘッドがあたるカンジ。

　30分ほどで軽いドライの波が、積み重なっていく。

　なにか液体が下腹部に集まってくるような感覚がつづきます。

　自然に腰がシャクるように動いてしまいます。それと同時に大きな波が押し寄せて。

　亀頭を指でおさえつけながら1回目の大波に身を任せます・・・・・・

　ユーフォーのヘッドは膣内のGスポットを刺激する、ディルドのヘッド、亀頭はクリ・・・・・・

　そんな妄想の中ブルマーをはいたまま何度もドライを味わいました。

　「紺○ぶるま」という芸人さんがいます。以前は本当にブルマー
をはいて、「ハミパン」のネタをやってたりしたらしいのですが、
今は「チ○コなぞかけ」が主なネタだそうです。

　ブルマーはもう今は封印している模様。インタビューでも「ブ
ルマーで笑いをとるのはヤメた」と言っていました。

　もともとつけていた芸名なのでしょうが、できれば改名して
ほしいものです。もうブルマーのネタはやらないのだから。

　男性でよくブルマーをはいていた芸人もいましたね。別にラ
イヴならいいですが、テレビには出ないでほしい。

　アイドルグループで「～できたらブルマー姿になります」とか
「～できなかったら罰ゲームでブルマーになります」とかいう
企画ももうヤメてほしい。

　もう無くなっちゃったモノですよ。

　ブルマーに関しては「そっと」しておいてほしいんです。

　いたずらに扱わないでほしいんです。

　学校現場から消滅して20年近くがたつわけですから。

　「目を引く」ためだけに、普通の人たちの前にブルマーを引
っぱり出すのはもうヤメて下さい。

　そして、もう無くなっちゃたブルマーにこれ以上マイナスイメ
ージを増幅させないでください。

　もうさんざんタタいたんだから、いいじゃないですか。それで
無くなっちゃったんだからいいじゃないですか。

　もうほんとうに「そっと」しておいてほしいと思います。