これは私がブルマーにめざめていくお話です
それから委員会で下校時間が遅くなるたびに大好きな
T田さんのブルマーをトイレで着用することがつづい
た。
女装の興奮にめざめてしまったのである。
あんまり頻繁に借用しているとバレるかもしれない、
と危惧してはいたのだが、ブルマーをはいて女の子にな
った気分を味わう快楽に負けてしまい、行為は3学期に
なってもつづいていた。
2月だったと思う。その日も委員会で遅くなった私は
トイレの個室でT田さんのブルマーを拝借していた。
ブルマーの上から勃起したチ●コを刺激する。
たまらない快感。私は興奮で頭がはちきれそうだった。
と、そのとき私のいる個室をノックする音がした。
「おーい。誰かいるのか。もう下校時間だぞ。」
私は血の気が引いた。本当に頭から血がザーッと下が
っていく音が聞こえた。
声の主は見回りにきた男性の教師だった。
個室の中で私はどうすればいいか、必死に考える。と
にかくこの場から教師に立去ってもらわなければ、私の
人生はおしまいだ。
小○5年生なりに知恵をしぼりだす。体の具合が悪い
ことにしよう。そう思いついた私は外にむかって苦しそ
うな声で答えた。
「お腹が痛いんです。でもここで出してしまえばなん
んとかなると思います。先生、恥ずかしいので僕がトイ
レから出るところは見ないでくれませんか?」
我ながら苦しいイイワケに聞こえたが、体調が悪いと
いうことと、学校のトイレで「大」をしなければならな
い者の恥ずかしさを教師は汲んでくれたのかもしれな
い。
「大丈夫か?わかった。トイレが終わってまだお腹が痛
かったら職員室に来るんだぞ」
そう言い残してその場を離れていってくれる気配がし
た。
「はい」と返事をすると私は慎重に着ていたブルマーを
脱ぎ、体操服袋に丁寧に収めた。
しばらく時間をおいてからダミーの水を流し、自分の
下着とズボンを身につけ、勇気をふりしぼってトイレの
個室を出た。
誰もいなかった。
廊下のフックにT田さんの体操服袋を戻すと。私は悪
事がバレなかったという激しい安堵感で脱力してしま
い、そのまま暗い廊下で座りこんでしまった。
そして「もうこれは潮時かもしれない。2度同じ言い
訳は通用しないだろう。残念でならないけれど、もう
学校でT田さんのブルマーをはくことはヤメなければな
らない」と強く強く思っていた。
なぜか私は泣いていた。
暗く寒い学校の廊下に座り込みながら・・・・・・。