何年くらい前でしょうか、そのころつきあっていたある女性の
ことを思い出しました。
彼女は自分自身にストレスがたまるような嫌なことが起きると
激しいセックスを求めてくるひとでした。
今日、こういうイヤなことがあったから忘れさせて、と言ってそ
のままセックスになだれこみます。
イヤなことがあったときは、ふだんよりも感じやすく、激しく動く
ことを求められました。
私は当時、「セックスでイヤなことを忘れる」ということが、
いまひとつピンときませんでした。
私自身がセックスしてもオナニーしても、私にとってのイヤなこと
が忘れられるわけではありませんでしたから。
そして。
時は過ぎて現在。
「イヤなことをセックスして忘れたい」気持ちはよくわかるように
なりました。
正確に言うと、セックスやオナニーではなくドライオーガズムだと
忘れられるんです。
仕事上の煩わしい案件のことや、どうにもウマくいかないこと、そん
なモヤモヤしたこともドライでイケれば「まあ、どうでもいいか。こん
なに気持ちイイんだし」と思えるようになります。
女性のオーガズムや男性のドライでは脳の中に何か悩みを軽減す
るような物質がでるんでしょうかね。
「イヤなことがあってもドライで忘れられる、というのは心の平穏を保
つのに役立っています。
昔の彼女もたぶんそうだったんだろうな。