中1から中2に進級するときクラス替えがある。R子さ
んとまた同じクラスになれるか、片思いの私にとってそ
れは切実な問題に思われた。
表面上はオチャラケた生徒を演じていた私は、真面目
なR子さんに好きになってもらえるような人間ではない
と思っていた。そして実際に好意を持ってくれることも
なかったのだが。(いまこう書きながら涙ぐみそうにな
った。事実って残酷だな(笑)でもしょうがない)
ただ、大好きなR子さんの姿を見ながら、「かわいい
なあ」と脳内トロトロ物質を出しながらボーとできる時
間がなくなることは大問題だった。中2になってもR子
さんと同じクラスになりたい。私は強くそう願った。
そのため私はガラにもなく近くの神社にお参りにいっ
たりもした。「R子さんと同じクラスになれますよう
に」中1としては精一杯の500円という大枚をはたいて
絵馬まで奉納した(笑)
しかし。
4月。結果R子さんとは別々のクラスに・・・。
まあその日以来、今日に至るまで神様にすがるのはヤ
メた(笑)
いつでもフザケているような調子を装っていた私は新
しいクラスにも比較的早く馴染んだフリをしていた。
ただ毎朝、教室に入ってもR子さんはいないんだという
喪失感は強かった。もう、R子さんを毎日眺めることは
できないんだな。
そう思うとなんだかいろいろなことがどうでもよく
なってきてしまった。そしてひどく悲しかった。
私はそのとき勝手にひとりで失恋していたんだと、
今になって思う。