ついにあれほど欲しくて欲しくてたまらなかった、
あれほどどうやって買うか悩みぬいたブルマーを手に入れた。
私は嬉しくてたまらなかった。
洋品店のおばちゃんから受け取ったブルマーをリュックにしまうと、
私は全力で自転車をこいだ。
(待て待て、ここで事故ったりしたら大変なことになる。落着け、俺)
しかし、もうワクワクが止まらない。そして達成感。
やっぱり、変な小細工をせずに正面からブツかってよかった。
洋品店のオバチャンは本当にいい人だった。
ありがとうオバチャン。
猛スピードで自宅に戻った。
親にあやしまれないよう平静を装って帰宅した私は自室にこもった。
紙袋からブルマーを取出す・・・。
今でもメーカー名のロゴ色や貼られていたサイズ表示のシールの色ま
でおぼえている。
外袋からブルマーを出してみる。フワっと洋品店の店内のニオイと
新品ブルマーのナイロンとゴムのニオイがいりまじった、なんとも言え
ない官能的なニオイがした。
それも今でもハッキリとおぼえている。
ブルマーをひろげる。
「これがR子さんもいつもはいているブルマーなんだな・・・」
2年生になってからほとんど会えなくなったR子さんのことを思いながら。
ブルマーの手触りを確かめた。何度も何度も・・・・・・。
その日から私の女装人生が始まった。
今でも本当に忘れられない1日になった。