「学校指定のブルマーを買いたい」その思いにとらわ
れた私は、毎日どうしたら怪しまれずにブルマーを買える
のか考えに考えた。
「男の私には売ってくれないのでは?」
「何年何組のだれだれと言わないと売ってくれないのでは?」
「誰かに見られたら、ウワサになるかも・・・」
そんな不安が頭をよぎる。
しかもここが重要なポイントなのだが、我が母校の指
定ブルマーは割とマイナーなメーカーの製品だった。
ライン入りでラインにもちょっとした特徴があった。
「紺無地ならなんでもオーケー」というのであれば
ちょっと遠くまで出かけて大きなスーパーなどで汎用品
を買うという手もあるのだが、それもできない。
地元の学校指定の店で買うしかない。
私は日々悶々と考えつづけた。
もうあきらめるしかないのかと思うことが何度もあっ
た。人生の中で最も頭を使った(笑)時期だった。
あのエネルギーを他のことに使っていたら高校受験で
大失敗しなかったかもしれない(笑)
いまごろはちょっとした偉人になれたかもしれない(笑)。
そうした日々がつづき、夏休みに入った。