高○を卒業してからしばらくして。
私は地元の公共施設を管理する会社にもぐりこんだ。
なんとか毎月の給料を得られるようになった私は大好きなブルマーと体操服を買い
集めるという野望を実現することにした。
まずはそのころ付き合っていた彼女の出身中学のものを手に入れたいと思った。
当時もうブルセラショップは存在していて、覗いてみたりしたことはあったのだが、
やっかいなことに私の場合どこの誰が身につけたのかわからない、自分の全く知らない
学校のブルマーにはあまり魅力を感じないのだった。
中学校時代、体操服はブルマーだったかどうか、彼女に確認してみる。
「ブルマーだったよー。」
「学年で色分けあった?」
「あった。」
「ラインは入ってた?」
「ううん、無し」
「何色だった」
「うちの代はエンジ。ダサかったなー」
平日休の午後、彼女の母校がある西隣の市にスクーターで出かける。
中学校のまわりで指定体操服を扱っている商店を探すのだ。
まったく土地勘がないので中学校を中心にかなり広い範囲を探さなくてはいけない。
徒歩だと疲れてしまうし、自動車では狭い路地なんかには駐めにくい。
雨さえ降らなければ原付がベストだと考え友達から借りた。
中学校の通学路とおぼしき道、住宅地の中に2~3軒商店がならんでいるところ。
その中の洋品店や文具店、スポーツ用具店、そういった店で体操服は扱われていることが多い。
そして多くの場合店先に「〇〇中指定体操服取扱店」等と書かれた短冊が貼られていたりする。
直接中学校に電話で問い合わせたりする剛の者もいるらしいが、「店を探す」という行動
自体もゲームのようで楽しい。
トロトロとスクーターを走らせ、それらしい店を見つけては店先に「体操服あります」
の貼紙がないか確認していく。
1時間ほど探しただろうか。
「あった」
私鉄の小さな駅から続く昔ながらの商店街の洋品店のガラス戸に彼女の母校「H中男女体
操服取扱い」の文字が。
まずブルマーを売ってくれる商店を見つけただけでワクワクしてしまう。
〜つづく