これは私がブルマーにめざめていくお話です
「ブルマーをはいてみたい」という欲望は日に日に大き
くきくなっていた。
そしてそのチャンスを得られないまま、年月は去り、
私は5年生になった。
5年生に進級するときに、ある変化がおとずれた。
それまで採用されていた前時代的な「ちょうちんブル
マー」を「ピッタリブルマー」へ変更するという決定が
なされたのである。
新入生女子は最初に全員が新ブルマーを購入するわけ
だが、在校生は「次にブルマーを買うときにはピッタリ
ブルマーにしましょう」という方針だった。
その後の時代とは違い、まだブルセラなど影も形もな
かった当時は保護者の反対もおこらなかった。
綿のモッサリしたちょうちんブルマーがナイロンのピ
ッタリーブルマーに変わる!
5年生になった私はその変更に小おどりしたが、外面
では平静を装っていた。
子供心にも「ブルマーが好きで好きでたまらない」と
いうことは誰にも言えない秘密だと思っていたのであ
る。
進級時にクラス替えがあり、新しいメンバーになった
クラスで新学期が始まった。
私はまず新しいクラスで誰が一番最初にピッタリブル
マーに買換えるかを観察。
もちろん校庭や体育館でも他クラス、他学年でピッタ
リブルマーをはいている子がいないか毎日探していた。